新潟版「開港の道」いよいよ

furumachi2013-05-24

横浜が埠頭や桟橋を結ぶ散策ルートを「開港の道」と名付けるなら、かつての堀の記憶を呼び覚まし、新潟の港町の歴史を語るこの早川堀通りこそ、新潟版「開港の道」にふさわしい。

かなり前からこのブログに書いてきた、みなとぴあと下本町を結ぶ早川堀通りで、遊歩道と水路の整備が進み、いよいよ形になって見えてきた。

広かった車道が約半分の幅になり、その分歩道が広がり、そこに浅い水路ができるようだ。全長は約600メートル。完成は来年春を予定している。実際見ると、幅が広かったかつての早川堀を復元したとは言いにくい。でも街なかに水の記憶を呼び戻すという意味では、現実的な形に落ち着いたんじゃないかな、と思う。

幕末、横浜や神戸などと一緒に開港五港に選ばれた新潟だが、異国情緒やハイカラなイメージのある他の4都市に比べて港町のイメージは薄い。ただ、開港五港に選ばれる前から北前船の寄港地として栄えた歴史は、他の4都市にはない新潟ならではの特徴だと思う。

横浜は2002年に「開港の道」という散策ルートが整備され、赤レンガ倉庫や山下公園など、港町横浜の名所を結び、多くの観光客で賑わっている。新潟も、横浜の開港の道に負けないくらいの散策ルートを整備して、港町新潟のイメージを定着させたいところだ。

幸い早川堀通りの周辺は、旧税関や旧小沢家住宅、下本町市場など、港町の歴史を語るスポットが点在する。また、萬代橋からみなとぴあを結ぶ川沿いの遊歩道は、柳都大橋や朱鷺メッセを臨む風景が「横浜にちょっと似てるんじゃない?」などと言ってくれる人もいる。

横浜は、約10-20mごとに 「開港の道」を示すマークが路面に設置され、案内柱もあちこちに立つなど、観光客も歩いてみたくなる工夫がされている。とかく見どころが少ないと言われがちな新潟。「だったら萬代橋から『開港の道』を歩いてみたら」と言えるだけで、かなりイメージが変わってくると思う。

さて、萬代橋からみなとぴあ、早川堀通りを通って、下本町へとつながる新潟版「開港の道」。その先はどこへつなごうか。お屋敷や洋館が点在する西大畑界隈がいいか、それとも古町花街のある西堀方面か。ちなみに我が家の目の前の西堀通り。水路を整備できるくらいには広さに余裕があると思う。