僕の「目の玉日記」当日編

麻酔は点眼のみ、痛みはほとんどなく、手術してすぐ歩いて帰れるとは聞いていたけど、本当だったんだ。医学の進歩と先生の技術あってのこと。大感謝。

4時間ほど前、右目の白内障手術が無事終わって帰ってきた。手術前の準備段階で携帯電話などの荷物はすべてロッカーにしまったので「手術なう」はできなかったけど、覚えているうちに「目の玉日記」を残しておこう。医院によってやり方は違うと思うけど、参考になることがあれば幸い。

前日の電話で現地入りは午後3時と言われていたので、それまでに銀行へ行ったり、パスポートの更新をしたり、娘の幼稚園の参観日に行ったり。痛みはほとんどないカンタンな手術と言われていたので、緊張感もなく普通の平日休みみたい。これで痛かったらショックがでかい。

3時に眼科医院に着いたら、手術待ちの人がすでに数人。ここでは木曜と金曜の午後に手術が行われ、2時からと4時半からの2グループでそれぞれ6人ずつ手術をするようだ。僕は12番目というから、きょう最後の患者らしい。1日に12人も手術するってすごい。年間700例って書いてあった。

待合室では30分おきに瞳を開く点眼がされる。4時から我々第2グループの診察をした後も、また30分おきに点眼が続く。今度は目の殺菌をする薬と麻酔薬も加わる。手術服に着替えて、手術室に呼ばれたのは予定を少しオーバーして7時のニュースが始まった頃だった。

手術台に乗ると「ちょっと時間をかけてしっかり濁りを取りましょうね」と先生。だから最後にしてくれたのかな。もう煮るなり焼くなりして下さい状態。まずは右目とその周辺にだばだば水をかけられる。目だけくりぬいたシートのようなものを顔面に貼りつけて、いよいよ手術開始だ。

目に何かを押し当ててシュワシュワ言わせている。これが超音波で濁りを取っている音? 麻酔がきいて痛くはないんだけど、グリグリと押し付けられるような、吸い取られるような感覚で、気持ちのいいものではない。でも途中だんだん照明がまぶしくなってきて、濁りが取れたのが分かった。

「今度はレンズを入れまーす」と先生が言って、レンズが入った(らしいけど、自分ではよく分からない)。「ちょっとチクっとしますね」と言われ、傷口を止め(たらしいけど、これもよく分からない)手術終了。待合室まで歩いて戻ったら、呼ばれてからちょうど30分が過ぎていた。

驚いたのはその後。他の人と同じように目をガーゼと眼帯でしっかりガードするのかと思ったら、渡されたのは透明なカプセルみたいな眼帯。ほんのさっき手術した目も普通に開けられて眼帯越しにしっかり見える。見た目も出血や充血などもなく普通。どこを手術したのかも分からないくらい。

「見える、見えるわ」という展開もなく、拍子抜けするくらい普通に見える。終わってすぐ家に帰り、こうしてブログも書けている。小林よしのりさんの白内障体験記「目の玉日記」から数年でこんなに違うとは。医学の進歩を実感した。何しろ明日から会社にも行けるんだって。休むけど。