古町花街は祇園の夢を見る?

furumachi2012-05-16

鍋茶屋通りの「バー町田」のように、外観は置屋の建物なんだけど中に入るとレストランバーというのは理想的なカタチかも。料亭の扉を開けると「じじ&ばば」で、マーボーメンが食べられるとか。いいねぇ、そういう街。

古町通8・9番町は「花街(かがい)」と呼ばれ、座敷で芸妓や三味線などの芸を楽しめる街として栄えた歴史がある。先日の新聞記事によると、料亭、茶屋、置屋といった戦前からの花街建築がこの地域に約50棟あるそうで、この文化や街並みをいかに残し生かしていくか検討が始まっている。

これだけ戦前の花街建築がまとまっているのは、京都、金沢にも並ぶ規模という。古町通りを歩くだけでは気づきにくいけど、小路や新道に入ると木造建築があちこちにある。看板建築や外装などで普通の飲食店ビルのように見えるけど、実はもともとは花街建築というのも結構多いようだ。

京都の祇園や金沢の茶屋街は、伝統的建造物群保存地区などに指定して街並みの統一感をはかり、ラーメン屋やキャバクラなど街の風情を損ねる業種の出店を規制している。京都も金沢も観光地。観光客が期待するテーマパーク的な街並みを維持するにはここまでしないといけないのだろう。

古町はどうなるだろう。京都や金沢のような観光客向けテーマパーク的な街を目指すのか、それとも地元住民に愛され賑わう「生きた街」にしていくか。個人的には今あるラーメン屋などは排除しないでほしいなぁ。キャバクラとかだって古町からなくなったら困る人も多いでしょ?

花街文化と今ある飲食店群がうまく共存して、地元住民が誇れる「古町花街スタイル」が確立できるといいなぁ。そうすれば「じじ&ばば」も安泰なわけで。