万代 - 昭和の街の成功例

furumachi2012-04-04

香川県坂出市にある集合住宅「坂出人工土地」の写真が、万代シテイに似ていて驚いたことがある。
http://www.arch-hiroshima.net/a-map/kagawa/jinkotochi.html

建築家・大高正人氏が「2階建ての都市」を目指し作った坂出人工土地が完成したのは、万代シテイの工事が始まる少し前。旧ダイエー、バスセンター、シルバーホテル、伊勢丹を2階レベルでつなげて、1・2階の2層に賑わいを形成した万代シテイはまるで「2階建ての都市」の完成形だ。

万代シテイはもともと信濃川の河川敷のようなところにバスの車庫やガス田などが広がっていた敷地を、1970年代はじめに一大ショッピングゾーンとして開発したものだ。今でこそちょっと昭和を感じる建物のデザインに癒されるけど、できた当初は相当トンガッた街並みだったと想像できる。

何しろショッピングセンターのど真ん中に100メートルもの展望台、レインボータワーがそびえ立っているのだ。40年も前にこんなものを作ろうと考えた人が新潟にいたということに驚かされる。残念ながら耐震上の問題で昨年に営業終了してしまったけど、今も昔もこの街のシンボルだ。

タイトルで「昭和の街」と書いたけど、平成に入ってからもビルボードプレイス、ダイエー跡のラブラ万代など、「2階建て」という昭和コンセプトを維持しながら発展し続けている。さらにラブラ万代隣に三井不動産の商業ビル、東港線十字路には新潟日報本社ビルの建設が進む。発展は続く。

写真はけさの万代シテイ。台風一過のような青空にレインボータワーの虹色が映えている。街が発展して、さらにスクラップ&ビルドが進んでも、虹色のシンボルタワーと「2階建て」のコンセプトは守っていってほしいなぁ。