ディープ横浜・初級編?

furumachi2012-03-27

みなとみらいや山下公園など海に面した横軸がオシャレ横浜なら、大岡川に沿った縦軸はディープ横浜。今も変わらず怪しく妖しいこの街に初めて来てから、もう21年になる。

先日東京に行った時、用件を終えたらもう夕方近かったのに足は横浜に向かっていた。21年前、大学進学で初めて新潟を離れ暮らしたのが横浜だった。ある意味、オトナ生活のスタートの場所と言ってもいい。大岡川の桜が咲く頃、このスタート地点を確認しに行きたくなるのだ。

住まいは大学の近くだったんだけど、先輩に紹介されたアルバイト先が伊勢佐木町のデパート。京急日の出町駅から伊勢佐木町へ向かう10分ほどの道のりが、ラブホテルに風俗店、成人映画館にストリップ小屋、韓国やフィリピンバーなどが軒を連ねるカオスのような街だった。

横浜ってオシャレな街じゃなかったっけ? 何?この欲望渦巻く街は。街を歩く女性はほとんどカタコトだし、デパートには全身白装束で白塗り目張りのおばあさんが毎日来るし。伝説の娼婦、メリーさん? 今も現役? 雑居ビルの階段で暮らしてる? もうワケ分かんない。

でも不思議と嫌とは思わなかった。オシャレな街も欲望渦巻くディープな街も、両方あってこの街が成り立っているんだなぁ、って。慣れてくると、ディープな街で遅くまで飲み歩いたり。怪しい店とうまい店が混在した野毛という街に通ううちに、地元で行われる大道芸祭りを手伝っていたり。

写真は大岡川に沿ってアールを描いて建つ都橋商店街。昭和30年代に川沿いの屋台を集めて建てられたのだとか。ここには「欲望」系のお店はないようだけど、ディープな雰囲気は随一。僕の脇で、外国人もケータイで写真を撮っていた。今年の春はまだ寒くて桜が咲いていなかったのが残念。

この大岡川をもう少し上るともっとディープで欲望渦巻く街があることを、最初のうちは知らなかった。というわけで、次回にたぶん続く。