中洲から始まる「水と土」

furumachi2012-02-25

先日買った新潟市の古地図によると、朱鷺メッセがデーンとそびえ立つ万代島は、かつては大河が運ぶ土が堆積してできた中洲だったらしい。そう考えると、水と土の芸術祭のメーン会場にぴったりなのかもしれない。

この夏行われる水と土の芸術祭のメーン会場は、朱鷺メッセ隣の旧水産物水揚げ場。ここのかまぼこ型の建物、ずっと気になっていたんだよね。今日は参加アーティストの1人、wah document(ワウドキュメント)さんがここで「アジト」を作り始めていると聞いて、見に行ってみた。

アジトになるのは、水揚げ場隣にこじんまりと建つ漁業関係の事務所跡。今日はこの2階を「ビフォアアフター」ばりに解体していた。こんな建物があるとは知らなかったなぁ。1階入口には「浴場」と書かれてて、中に入ると実際ちょっと広めのお風呂が。こんなところにお風呂があったとは。

それにしてもこの水揚げ場の雰囲気はやっぱりいい。水辺に面した2つのかまぼこ型と間に建つ建物が、今回のメーン会場になる。ちょうど横浜のトリエンナーレで見た「新・港村」みたいになるのかな。今から夏が楽しみだ。今回も入場パスポートを買って、家族で通いつめるだろう。

他にも信濃川沿いのやすらぎ堤では、前回の芸術祭で「バンブーハウス」と呼ばれ親しまれた作品を作った王文志さんが新たな作品作りを始める。今回も竹を使った作品のようだけど、布も集めて使うとのことで、前回とは少し違う作品になるのかも。こちらは先行して春には完成するようだ。

街のイメージが希薄と言われがちな新潟市。僕はやっぱり港町を前面に出す方がいいと思っている。しかも横浜や神戸などの異国情緒的なイメージではなく、江戸時代からの歴史を重ねた泥くさくて人間味にあふれた感じ。そんなイメージをこの芸術祭が広めてくれることを期待している。