ナンクルないのか?米軍基地

furumachi2012-01-20

2002年初版だけど、すでに普天間移設のことが載っていた。10年も経っているけど、状況が進展していないことに驚かされる。

12月末に沖縄の牧志市場の古本屋さん「ウララ」で買ってきた「沖縄ナンクル読本」。寒いなか読むのが何となくくやしくてお風呂で少しずつ読んで、ようやく読み終わった。

音楽や食生活、元気な「オバァ」など「青い空と美しい海」だけでない沖縄の魅力にはまり始めている僕にとっては、とても面白い本だった。なかでも沖縄では米軍基地の存在が大きいというのを改めて実感するところとなった。

A&Wブルーシールも米軍基地なしには存在しなかっただろう。沖縄市のイオンでは米国人家族が普通に買い物をしていたし、クリスマスイブの国道58号線では「Y」のナンバーをつけたクルマが音楽を大音響で鳴らして走り過ぎて行った。功罪はあれど、沖縄文化に米軍基地が色濃く影響を与えているのは事実だと思う。

米軍基地は一方で文化的な影響だけでなく、広くはない島で物理的にどーんと大きなスペースを占めている。特に沖縄本島のほぼど真ん中に位置する普天間基地がどうなるかは、今後の沖縄の発展に大きく影響する。例えば仮に那覇から沖縄市うるま市まで鉄道を通すなんて話になれば、当然「普天間跡」を意識したルートになるだろう(実際、高速道路も普天間基地のすぐ脇を走っている)。

かといって移設先について、これからも沖縄ばかりが基地負担を強いられていいかというと、米軍基地のない土地に暮らす僕には意見をはさむ余地はない。新しい防衛大臣が「年内着工」を公言したことで、「新潟だか福島だかの何も知らない大臣が…」みたいな雰囲気で見られているとしたら少しつらい。

10年前は今に続いている。「ちゅらさん」前後の沖縄ブームを経て、今の沖縄で何が起こっているのか続編的にとらえる本が昨年出ている。またお風呂で少しずつ読んでみようかな。
・新書沖縄読本/下川裕治/著・編 仲村清司/著・編 本 : オンライン書店e-hon
http://www.e-hon.ne.jp/bec/SP/SA/Detail?refISBN=9784062880923