2年半でこんなに変わった

furumachi2011-11-24

さとなおさんこと佐藤尚之さん @satonao310 の講演を前に聞いたのは、ちょうど僕がTwitterを始めたばかりの頃だった。それから約2年半。僕自身、情報収集の方法や交遊関係など、世の中がここまで違って見えるようになるとは思ってもいなかった。

ソーシャルメディアとコミュニケーション」をテーマに行われた今日の講演は、先日発刊されたばかりの佐藤尚之さんの著書「明日のコミュニケーション」をぎゅぎゅっと90分に凝縮した内容。すでに本を読んでいたのでだいたい内容はつかんでいたけど、講演を聞いて考え方などを自分なりに改めて整理しながら理解することができた。

2年半前の講演は、核家族化などで個々の属性がばらばらになると同時に情報が多くなりすぎたために、響かない情報はスルーされてしまっているという、広告を発信する側にとってはちょっとショッキングな話だった。それが今回の講演では、ソーシャルメディアを通じてばらばらだった属性を越え情報が共有されるようになってきていると指摘。2年半の間に、コミュニケーションそのものが変化してきているということのようだ。

かといって、どんな情報でも広く共有されるというわけではない。必要なのは共感を呼ぶということ。共感とはまさに「いいね!」。いいね!と思ってもらうことから情報が広がり消費行動が始まるということだった。

消費行動において感性や感覚がより重要視されてきているという話を、別の場面で聞いたことがある。建築家の馬場正尊さんはインタビュー記事で「デザインが名詞から動詞、そして形容詞へと変化している」と表現していた。そもそもTwitterFacebook自体、さくさく流しながら見ることができて感覚的に気持ちいいんだよね。この「気持ちいい」が大切で、タイトルを見てクリックして開くのを待って、というのは気持ちよくないよなぁ…などと脱線して考えたり。

いかんせん、地方ではまだまだソーシャルメディアは参加者も情報量も少ないので、この考えがすべてとは思えないけど、これから大きく変わっていく可能性はあると思う。もしまた2年半くらい後にさとなおさんの講演を聞く機会があったら、どんな話が聞けるのだろう。未来を想像することは難しいけど、せめて感覚的にはついていけるようにしていたい。