学園祭イノベーション

銀杏の実がなって独特のにおいが街に漂うと、学園祭のシーズンだなぁと思う。そして十数年前、メンバーがなかなか集まらず準備も進まないまま、時間ばかりが過ぎていった学園祭準備の日々を思い出す。

この週末はうちの長男の小学校だけでなく、県内各地の学校で展覧会や学園祭が行われていたみたい。十数年前、大学で学園祭の委員をやっていた身としては、特に大学の学園祭の大変さを思うとこちらまでちょっと息苦しくなってしまう。

先日、県内のある大学の学園祭の告知広告が新聞に載っているのを見て、ちょっと驚いた。最近の学園祭は、大学側も受験生などへのPRの場として相当意識しているようだ。

僕の学生時代は、大学当局は本音ではできれば学園祭なんてやってほしくないと思っていた。そこを何とか学生主体でやり抜くというのが当時の学園祭だった。一言で言えば、時代が違ったということなのだろう。

県内大学の学園祭の主な行事を見ると、有名人やミュージシャンを呼んでのライブやトークショー、ミス・ミスターコンテストなどなど、意外と十数年前とやっていることはあまり変わらない。各大学に実際行ってみるとそれぞれ特色のあることをやっているのだとは思うんだけど、学園祭のメーン行事として打ち出されるのは横並びになってしまう。仕方ないのかもしれないけど、ちょっと残念な気もする。

…とここまで書いてきて、母校が今年どんな学園祭をやるんだろうと思い、検索してみた。おー、ちゃんとホームページがあるよ(当たり前?)
・第61回浜大祭
http://hamadaisai-ycu.sakura.ne.jp/index.html

ちゃんと三役から企画、広報、渉外、総務などが組織化されてて、実行委員会のメンバーが40〜50人だとか。すごいなぁ。僕の頃はメンバーが数人しかいなくて、三役兼企画兼広報兼渉外…という感じだった。きっとこのままじゃいけないと、どこかで体制刷新したのだろう。イベントを変えるより体制を変える方がずっと大変だ。

開催は今度の週末。十数年ぶりに行ってみたい気持ちもないわけではないけど、あの銀杏のにおいを嗅ぐとやっぱりちょっと息苦しくなってしまうだろうなぁ。イノベーションできなかった学生時代を思い出して。