ダークにゆるい新潟

「新潟はゆるい、しかも南国のゆるさとは違うダークなゆるさがある」という津田大介さんの指摘には、妙に納得してしまった。

土曜日にクロスパルで行われた「地方革命文化会議・新潟カルチャーサミット」。ジャーナリストの津田大介さんを迎えて、アニメや音楽、お笑いなどカルチャーの視点から新潟の今とこれからを探ろうというもので、新潟の音楽やクラブシーンの仕掛人たちも登壇してパネルディスカッションが行われた。

「新潟はゆるい」というのは、福島出身の妻も実は以前から言っている。北関東から東北にかけては、男子校と女子校がきっちり分かれているし、校則なども厳しいところが多い。何より近所やまわりの人の目が厳しい。それに比べて新潟は…といった調子だ。

そのたびに「ゆるいんじゃない、新潟は自由の国なんだよ」と反論して、鼻で笑われるというのを繰り返してきた。でも僕も、古町モールの自転車禁止区間もびゅんびゅん通りすぎる自転車や、車線変更をするのに方向指示器もつけないクルマが多いのを見ると、たしかにルールにゆるいところがあるなぁと思う。

ではこのゆるさをどうカルチャーに生かすか。津田さんはアニメやアイドルなどのとがったカルチャーも抵抗なく受け入れる「受け入れ力」が新潟にはあるのではないか、と指摘する。たしかにそうかも。特に新潟市中心部って、まわりの目をあまり気にしないところがあるみたいだし。

でも一方で、受け入れるだけでいいのかなぁ、とも思う。何か発信していくパワーはないものかと。そこで思ったのがNSGグループという存在。アルビレックスといったスポーツカルチャーも、Negiccoなどのアイドルも、この日本最大と言われる専門学校グループがなければ生まれなかったはず。

津田さんは、Twitterなどのソーシャルメディアでコミュニティとムーブメントを起こせれば、地域のカルチャーは爆発的に盛り上がる可能性があると言っていた。そういえばTwitterでは、大学生に比べて専門学校生を見かけることが少ないような…。もしかしたら、新潟カルチャー発信の可能性は「ソーシャルメディア+専門学校」にあるのかもしれない。