海辺にアートな街を作る

横浜美術館で行われているヨコハマトリエンナーレも気になったけど、かっちりした美術館よりもこういうユルい空間で自由な展示が行われている方が好きかも。

10日に東京へ行ったついでに、横浜まで足を伸ばして「新・港村」というアートイベントを見てきた。
BankART Life? "新・港村"
http://shinminatomura.com/

これは横浜の新港埠頭にある倉庫に、クリエイターが集う「街」を再現するというもの。6日から始まっているんだけど、実際にはまだ街は建設中のものが多くて、建設の過程もそのまま見せるということのようだ。300円の入場料を払えば11月6日の会期終了まで何度でも入場できるパスポートがもらえる。建設される街の様子を何度も見てね、ということなのだろう。

会場では、2009年の「水と土の芸術祭」で、無用な動きをただ繰り返す金属チックな自作の機械を展示していた牛島達治さんに出会えた。あれ、好きだったんだ。何の役にも立っていないというところが、どこか人間的で。牛島さんは街の鍛冶屋さんとして、ここで「移動できる工房」をコンセプトとした作品を作り上げるという。

街には鍛冶屋さんの他にも、髪切り屋さん(実際、髪を切るパフォーマンスをするらしい)や、郵便屋さん(届くのに1年もかかる未来へ送る郵便局)などがあり、それぞれクリエイターが活動する様子を見ることができる。街で活動するうちに新たなコラボレーションなども生まれるかも。これもこのイベントの狙いのようだ。

街の他にも様々な展示があって、メーンギャラリーでは8月末まで、八戸市のポータルミュージアム「はっち」のオープニングで開催された写真展「八戸レビュウ」の再構成展が行われている。梅佳代、浅田政志、津藤秀雄という3人の写真家が八戸市民を撮りまくったというもの。意外と普通の写真なんだなぁと思ったけど…。

会場は、海に面しただだっ広い倉庫というのがいい。新潟市にもこんな自由な空間があるといいなぁ…と思って、思い出したのが朱鷺メッセ脇の水産物水揚げ場の跡。あれ、どうなったんだっけ? うまく使えないものかなぁ、来年行われる水と土の芸術祭で。水辺だし、ぴったりじゃない?