新潟まつりを考えてみる

夜帰ってきたら、町内に紅白の幕が張られていた。しまった、夕方に張るから手伝うつもりだったのに忘れていた。黒埼で働いている間は、こういうのがすっかり頭から抜けてしまう。いけない。

でもそんなものかもしれない。明日から始まる新潟まつり。盛り上がりに欠けると言われて久しいけど、やっぱりこのお祭りは古町周辺に住み働く人のお祭りだと思う。住む人も働く人も郊外に分散してしまっている新潟市では、「祭り?自分には関係ないし」と言う人が多いのも仕方ない。

今年も土日の2日間、長男の引率で住吉行列に参加することにしている。住吉行列は300年近い歴史があるという。歴史の重さを子どもたちがどこまで感じるかは分からないけど、真夏の炎天下、数時間にわたって街を練り歩くことで、この街の有り様みたいなものが何となく分かればいいな、と思っている。

参加する側としては、Wikipediaにまで「全国的な知名度は低い」などと書かれているのは(事実だけど)やっぱり少し悲しい。水上渡御という港町らしい行事もあるにはあるけど、今ひとつ目立たない。いっそ行列や神輿を乗せた船が、港の周辺だけでなく信濃川をそのまま白山神社近くまで上ったりする方がこの街らしい行事になるのかな。夕方近く、船に松明でも灯して。

「新潟まつりといえば、これ!」と言えるような特徴ある行事があって、郊外に住む人も積極的に参加して、もっと誇りに思えるようなお祭りならいいのになぁ、と本当は思う。何しろうちの町内も、高齢化が進んで紅白幕を張るのすらやっとの状態。古町周辺だけでこの祭りを支えるのは限界が近づいているような気がしている。