2年ぶりの「浮島」

furumachi2011-04-11

「『浮島』は跡形もなく消えてしまったけど、コミュニティーとして存在したことを語り継ぐことができたら」と、プロジェクト主宰の北澤潤さん。僕もそう思う、というか、本当は地元の僕らが引き継いでいかないとならないんだろうなぁ。

10日に東京秋葉原のアート施設「3331アーツ千代田」で、2009年の水と土の芸術祭で行われた「浮島」というプロジェクトを振り返るトークイベントが行われた。うちの小3の長男がこのプロジェクトに関わった(というか、毎日遊びに行っていた)ということで、証言者の一人としてトークに参加することになったのだ。

「浮島」は柳都大橋下流信濃川川べりに台船を浮かべ、その上に期間限定のコミュニティーを形成し、やがて消え去っていくというアートプロジェクトで、以前にも何度かこのブログに書いている。
・浮島の夏 August 31 [Sun], 2008, 21:13
http://yaplog.jp/furumachi/archive/613
・浮島プロジェクト July 12 [Sun], 2009, 18:39
http://yaplog.jp/furumachi/archive/835
・ぐるり「水と土」 July 25 [Sat], 2009, 23:13
http://yaplog.jp/furumachi/archive/842
・さらば「浮島」 August 30 [Sun], 2009, 18:42
http://yaplog.jp/furumachi/archive/859
・浮島のあった夏 September 02 [Wed], 2009, 20:13
http://yaplog.jp/furumachi/archive/861
・「みずつち」終わる December 29 [Tue], 2009, 22:40
http://yaplog.jp/furumachi/archive/950

トークイベントにはプロジェクトのスタッフである「島民」のほか、浮島に集い関わった新潟市民が数人集まった。浮島が消え去って1年半以上過ぎているけど、こうして新潟から東京に浮島を語りにやって来る人がいる。人が集う場としてどこか魅力的なコミュニティーがたしかにそこには存在していたのである。

しかし、今そこには何もない。川沿いということもあり、散歩やジョギングする人は多いけど、みんな無言ですれ違うばかり。何かもったいないなぁ、と思う。島じゃなくてもいい。ここを通る人が自然と引き寄せられ、会話が生まれコミュニケーションを生む、そんなきっかけになるような場や仕掛けが今もあったら、この川辺がさらに魅力あるものになるのかも。

2009年、浮島のあった夏は特別な夏だった。語り継げるかどうかは分からないけど、うちの長男にとっては強烈に印象深い体験だったのは間違いない。これからも何かのタイミングでこうして振り返れる機会があればうれしい。