30年前に戻れるか

“私たちが暮らしている今の電力の使用量って、東京電力管内で言うと、1980年代くらいの量にすれば、今の供給量で間に合うんですよ。だから、暮らしを30年前に戻せば、やってけるんですね“
久米宏池上彰の「ニュースなんですけど」 - 虚馬ダイアリー
http://d.hatena.ne.jp/toshi20/20110319#p1

やっぱりそうなんだ。30年前というと僕が小学生だった頃。戻れないこともないんじゃない? というわけで、その頃の暮らしを少し思い返してみた。

30年前は、まだ新潟空港近くの狭い官舎に一家5人暮らしていた。4畳半の茶の間に6畳の寝室、そして台所だったかな。この広さによく5人で暮らしていたものだ。もちろん自分の部屋があるわけもなく、4畳半の茶の間にぎゅぎゅっと生活していた。

テレビは昔よくある木目調の20インチが1台だけ。このテレビ、東芝製だったんだけど、最近まで実家で現役で使っていたんだよな。昔のメイドインジャパンは物持ちがいい。パソコンどころか、ビデオやテレビゲームもまだなかった時代。

暖房は電気のいらない石油ストーブ。部屋を暖めるだけでなく、上にやかんを乗せればお湯も沸かせる優れもの(というか、当時はこれが普通)。でも数年後には電気を使うファンヒーターになっていた。こたつはすでに電気式だったけど、おばあちゃんの家はまだ豆炭こたつだったっけ。

冷房はまだない家が多かったかな。当時学校に通う途中にあった事務所に水冷式の冷房があって、夏になると水がじゃあじゃあ出ていたのを覚えている。通学途中に時々その水をがぶがぶ飲んだりしていたのだけど、今にしてみればざわっとする。

冷蔵庫はあったけど炊飯器はガスだった。電子レンジはまだない。電話機はいわゆる黒電話で、これも電気はいらなかった。トイレは和式だったから暖房便座もまだなし…などと考えると、たしかに今と比べると電気は使っていなかったんだなぁ。

福島第一原発風評被害が本当の被害にシフトしてきたここ数日。今後は原発の新設や再開は難しいだろう。ということは30年前を目標にしながら意識的に節電するしかない。節電効果を考えると、まずは暖房便座と冷房かな。網戸をちゃんと直して、南北に風が通るようにしようかな、などと思ったり。