自転車でめぐるシモの歴史

furumachi2013-07-28

豊照小学校近く、東湊町通の赤沢保育園に掲げられた「社会福祉法人 守孤扶独幼稚児保護会(しゅこふどくようちじほごかい)」という看板。何と読むのか迷ってしまいそうになるけど、なんでもここは明治23年 (1890年)に日本で初めてできた保育園なのだとか。身近なところに思わぬ歴史があるものだ。

・赤沢保育園 − 日本最初の保育園 −
http://www.akzw-hoiku.jp/

東北や西日本では豪雨被害が深刻になっているけど、新潟は久々の晴れの日曜日。久しぶりに新潟市のシモ界隈を自転車で走り回ってみた。

赤沢保育園の近くには、新潟に古くから伝わる銘菓「ゆか里」を製造直販する明治屋ゆかり店がある。ゆか里はどういうお菓子かというと、見た目は黄色いこんぺいとうみたいな、でも味はゆず風味でちょっと甘酸っぱくて、そのままサクサク食べてもいいし、お湯にひたして飲んでもいいし…うーん、説明が難しいな。

・【楽天市場】■ゆか里(柚香里)■「明治屋ゆかり店」がつくる新潟銘菓
http://item.rakuten.co.jp/wataei/1555044/

後継者がいなくて、このままではゆか里の製造は今の代で終わりになってしまうという噂を、Twitterで聞いた。今年閉店した東堀通「フクヤ」の新潟奉行菓のように、ゆか里も近い将来食べられなくなってしまうのかも…。どうにかならないものかねぇ。

続いて向かったのは、湊町通の創業百年を超える味噌屋がやっているおにぎり屋さん「竈家治四郎」。竈で炊くご飯でできたおにぎりと、味噌屋さんだけあって味噌汁が美味しい。そしてデザート代わりの健康酢ドリンクが、またクセになる美味しさ。酢なんだけど甘い。不思議。いろりと吹き抜けのある店内の雰囲気もいい。

隣は味噌屋さんの工場で、明治期に建てられた味噌蔵など歴史を感じさせる建物が並んでいる。老舗の味噌屋さんなんだけど、健康酢ドリンクや塩こんぶなど、いろいろな新商品にもチャレンジしているようだ。竈家治四郎の一角にはそんな商品を売るアンテナショップ的なお店も併設されてて、味噌の計り売りなどもできる。

今はびっくりするくらいクルマの通りも少なくて静かな湊町通りだけど、界隈には開港以来の歴史を感じさせる見どころが点在している。みなとぴあの駐車場にクルマを停めて、レンタサイクルでシモ界隈をめぐってみると新たな発見があるかも。道が複雑だから、できれば自転車にナビをつけたいところだけど。