横浜山手のスリバチを歩く

furumachi2012-09-29

この高低差、街歩きというより登山に近い? この辺りは女子校の多いところで、毎日通ううちに足腰が丈夫になると噂されていた。たしかにそうかも。暑い。険しい。でも、楽しい!

29日に横浜で行われた「東京スリバチ学会」のフィールドワークに参加してきた。春と秋、年に何回か、学会の会長で『東京スリバチ地形散歩』著者の皆川典久さんの案内で、こうしてフィールドワークをしているそうで、今回の参加はざっと4-50人くらい。すごいねぇ、盛り上がってる、高低差だけあって。

横浜はその名の通り、もともと山手の丘と野毛の丘に挟まれた入江に横に伸びる砂州から始まった。そこから中華街や横浜公園伊勢佐木町の辺りへと埋め立てが進み、今の横浜の街ができたという。その砂州のちょうど真ん中辺り、日本大通りから街歩きスタート。中華街を通って元町へ。元町の裏はもう山手の丘のキワだ。

この山手の丘は東京周辺の台地と同様、富士山の噴火でできた地形だそうで、新潟の海岸沿いの砂丘よりも高く険しい。高低差は3-40mはあるだろうか。そんな丘のキワにびっしり家屋が貼り付き、狭い坂や小道、階段がくねくね走っている。元町や山手のハイカライメージとは少し違う、生活感ある街の表情が見える。

そんな坂や階段を上ったり下りたり。気温は約30度。汗が吹き出る。でも丘に上がれば、街を一望するパノラマが広がる。この爽快感、やっぱり登山っぽい。そしてまた眼下に続く長い階段を、スリバチ目指して下りていく。いい坂や階段を見つけたら、みんなで写真を撮る。知らない人が見たら、ちょっと不思議な集団かも。

元町や山手には何度か来たことはあったけど、こんなに上り下りしたことはなかった。横浜にいた頃、クリスマスイブの夜に、クリスマスといえば教会、教会といえば山手だ!と考えて、アルバイトが終わってからこの辺りの坂を歩いたことがあったなぁ。キリスト教徒でもないのに。そんな少し痛かった頃も思い出しながら。

時間の都合で僕は昼までの参加だったんだけど、街歩き+登山っぽい爽快感が味わえるスリバチ散策はなかなか楽しい!と思った。地形に根差した生活の様子や歴史的背景なども垣間見ることができて、横浜の街がより身近になったみたい。また機会があれば参加してみたい。

そうそう、今回のフィールドワークは、新潟の街歩きイベント「ブラニイガタ」を運営されている方も参加していた。聞けば新潟でも、新潟市西区砂丘の街並みや西大畑辺りの坂道めぐりなど、この秋いろいろな街歩きイベントが計画されているとか。機会があればこちらもぜひ参加してみたい。足腰鍛えておかないとなぁ。