佐渡の産業遺跡を撮る

furumachi2011-11-14

坂の上に登ると、雄大な廃墟の全貌が見えた。思わず「おーっ」と声が上がる。金山の製錬工場跡が廃墟となって残っているとは聞いていたけど、ここまで大規模だったとは。

日曜日に佐渡で「新潟フォトウォーク」に参加してきた。佐渡の相川地区の趣ある街並みや金山の遺構を、参加者がそれぞれ思い思いに撮影しながら街を歩くというこのイベント。朝、佐渡汽船のターミナルに集まって、みんなでフェリーに乗って島へ渡る。気分は大人の遠足だ。
・新潟フォトウォーク 第14回 佐渡
http://atnd.org/events/20440

相川の街外れに今も残る金山の産業遺跡群が今回の個人的メーンイベント。谷の斜面の地形を生かした石造りの北沢選鉱所跡は、想像以上のスケールの大きさに圧倒された。写真1枚目の右端に写っている参加者と比べると、そのスケール感が分かると思う。まるでサッカースタジアムのスタンドみたい。

ほかにもシックナーといわれる円形の宮殿のような建造物やレンガ造りの変電所の建物などが並ぶ広大な空間は、まるでイタリアかどこかの遺跡にでも迷いこんだかのよう。でもここは佐渡佐渡にこれだけ大規模な廃墟があるとは知らない人も多いと思う。

さらにこの工場跡から数百メートルの海岸沿いには、金山時代に鉱石の積み出しに使われていたという港、大間港がこれまた廃墟状態で残されている。工場跡といい港といい、よくそのままの状態で残されたものだなぁ。地元の人にとっては特に価値もない普通の風景だったのだろうけど、廃墟萌えにはたまらない。

金山周辺のこの一帯は世界遺産登録を目指している。今回フォトウォークで撮影された街並みや産業遺跡の写真は、みんなそれぞれTwitterflickrなどにアップしている。僕もこんな感じ。
http://www.flickr.com/photos/furumachi/
こうしてネットで拡散することが、世界遺産登録を後押しするかもしれない。

佐渡、やっぱり面白いわ。改めて実感した。新しい発見もあったし。また来たい。